メニュー

IBD(潰瘍性大腸炎・クローン病)専門外来

潰瘍性大腸炎・クローン病を、地域の専門クリニックで継続して診てもらいたい方へ

血便・長引く下痢からIBDが疑われる方の初期診断、他院で診断を受けている方の継続治療、薬剤調整、内視鏡フォロー、難病医療費助成制度のご相談に対応しています。
入院治療、手術、小腸の精密検査などが必要な場合には、基幹病院と連携します。

当院のIBD診療実績

2026年1月1日~7月20日

IBD全体

70

潰瘍性大腸炎

65

クローン病

5

2026年1月1日から7月20日までに、潰瘍性大腸炎・クローン病の患者さんを 実人数70名診療しました。
当院では、初期診断から継続治療、薬剤調整、内視鏡フォロー、 難病医療費助成制度のご相談まで対応しています。

※同一患者さまが期間中に複数回受診した場合も、1名として集計しています。

潰瘍性大腸炎・クローン病について
受診目的をお選びください

永田胃腸・消化器医院では、IBDが疑われる方の初期診断から、 すでに潰瘍性大腸炎・クローン病と診断されている方の継続治療、 薬剤調整、内視鏡フォロー、難病医療費助成制度のご相談まで対応しています。

1.血便・粘液便・下痢が続いている方

次のような症状があり、まだ潰瘍性大腸炎やクローン病と診断されていない方が対象です。

  • 便に血や粘液が混じる
  • 下痢や腹痛が長引いている
  • 便意が急に強くなり、我慢しにくい
  • 体重減少、発熱、貧血などを指摘された
予約不要の血便迅速外来へ

可能であれば午前の早い時間にご来院ください。
当日の診察・検査時刻は確約できません。

2.他院からの転院・継続治療を相談したい方

すでに潰瘍性大腸炎・クローン病と診断され、地域のクリニックでの継続診療を希望される方です。

  • 大学病院・基幹病院への通院負担を減らしたい
  • 転居などに伴い、通院先を変更したい
  • 内服薬や分子標的薬の継続を相談したい
  • 難病医療費助成の申請・更新を相談したい

3.現在の治療について相談したい方

現在の治療で症状が十分に落ち着かない方や、薬剤の変更・副作用について相談したい方です。

  • 血便、下痢、腹痛などが残っている
  • ステロイドを減量・中止できない
  • 現在の薬の効果や副作用が心配
  • 生物学的製剤やJAK阻害薬などを相談したい

4.定期内視鏡・がんサーベイランスを相談したい方

症状が落ち着いていても、炎症の状態や大腸がん・異形成の有無を確認するため、定期的な評価が必要になることがあります。

  • 前回の大腸内視鏡検査から期間が空いている
  • 発症から長期間経過している
  • 症状はないが、腸の炎症が心配
  • 大腸がん・異形成の定期検査を相談したい

すでにIBDと診断されている方

転院・継続治療、薬剤調整、難病申請、定期内視鏡のご相談は、診察予約をお取りください。

※血便・粘液便・強い下痢がある方は、予約不要の血便迅速外来をご利用ください。
※現在のお薬は自己判断で中止せず、お薬手帳や検査結果をお持ちください。

大量の出血、強い腹痛、繰り返す嘔吐、冷汗、ふらつき、意識が遠のくなどの症状がある場合は、 通常の外来ではなく、救急対応や入院可能な医療機関での診療が必要になることがあります。

IBDとは

IBDとはInflammatory Bowel Diseaseの略で、日本語では炎症性腸疾患と呼ばれます。代表的な病気が、潰瘍性大腸炎クローン病です。どちらも原因が完全には解明されておらず、再燃と寛解を繰り返す慢性疾患です。

潰瘍性大腸炎は主に大腸の粘膜に炎症が起こる病気です。一方、クローン病は口から肛門までの消化管のどこにでも炎症が起こる可能性があり、小腸、大腸、肛門周囲に病変を認めることがあります。

当院のIBD専門外来の特徴

IBDは長く付き合う病気ですが、適切な診断と治療の継続により、日常生活を保ちながら寛解維持を目指せる病気です。当院では、地域の消化器・内視鏡専門クリニックとして、診断、薬物療法、内視鏡フォロー、難病申請、基幹病院との連携まで一貫して支えます。

特徴1:消化器病専門医・内視鏡専門医・難病指定医による診療

IBDは、症状だけでなく、内視鏡所見、血液検査、便検査、画像検査、これまでの治療歴を総合して判断する必要があります。当院では、消化器病専門医・内視鏡専門医・難病指定医である院長が、診断から治療、長期フォローまで継続して対応します。

特徴2:苦痛に配慮した大腸内視鏡検査

潰瘍性大腸炎やクローン病の診断、病変範囲の確認、治療効果判定には大腸内視鏡検査が重要です。当院では、鎮静剤を使用した苦痛に配慮した大腸カメラ検査を行い、炎症の程度や範囲を丁寧に確認します。

特徴3:血便迅速外来との連携

血便、粘液便、強い下痢がある方では、潰瘍性大腸炎だけでなく、感染性腸炎、虚血性腸炎、大腸ポリープ、大腸がんなども鑑別が必要です。当院では血便迅速外来を設けており、症状や診察所見から必要と判断した場合には、早期の大腸カメラ検査につなげます。

血便・便潜血陽性迅速外来は予約不要(詳しくはこちら)

特徴4:治療選択肢の幅

IBDの治療は、病気の種類、炎症の範囲、重症度、これまでの治療歴、副作用歴、年齢、生活背景などを踏まえて選択します。当院では、5-ASA製剤、ステロイド局所製剤、生物学的製剤、JAK阻害薬、カログラ錠など、病状に応じた治療選択肢を検討します。

特徴5:難病医療費助成制度の相談

潰瘍性大腸炎・クローン病は指定難病です。一定の基準を満たす場合には、難病医療費助成制度を利用できることがあります。当院では、難病指定医として、制度の対象となる可能性の確認や、臨床調査個人票の作成についてもご相談いただけます。

 

当院で対応している主なIBD治療薬

① 5-ASA製剤(主に潰瘍性大腸炎の基本治療薬)

潰瘍性大腸炎治療の基本となる薬です。炎症を抑え、寛解導入や再燃予防に用いられます。当院では、ペンタサ、サラゾピリン、アサコール、リアルダおよび後発品などを、病変の範囲や服薬しやすさに応じて選択します。

② ステロイド製剤(炎症が強い時期に短期間使用)

炎症が強い時期に、短期間で症状を抑える目的で使用します。長期使用は副作用の問題があるため、必要な時期に適切に使用し、漫然と続けないことが重要です。当院では、コレチメントやレクタブルなど、病変部位や症状に応じた薬剤を検討します。

③ 生物学的製剤

5-ASA製剤やステロイドなどで十分にコントロールできない中等症から重症のIBDでは、生物学的製剤を検討します。
生物学的製剤は、炎症に関わる特定の物質や経路を標的として、腸の炎症を抑える治療薬です。

当院では、病状、これまでの治療歴、副作用歴、感染症リスクなどを確認しながら、以下の薬剤などを使用しています。

1) 抗TNFα抗体製剤(既存治療で効果不十分な中等症から重症例で検討)

    • レミケード
    • シンポニー

2) IL-23阻害薬(既存治療で効果不十分な潰瘍性大腸炎・クローン病の治療選択肢)

    • トレムフィア

トレムフィアは、炎症に関わるIL-23という物質を標的とする生物学的製剤です。
潰瘍性大腸炎およびクローン病に対する治療選択肢の一つとして、病状やこれまでの治療経過を踏まえて使用を検討します。投与中は、感染症などの副作用に注意しながら、定期的に診察・検査を行います。

④ JAK阻害薬(既存治療で効果不十分な場合に検討)

JAK阻害薬は、炎症に関わる細胞内シグナルを抑える内服薬です。
既存治療で効果が十分でない場合や、生物学的製剤の効果が不十分な場合などに、適応や安全性を確認したうえで検討します。

当院では、以下の薬剤に対応しています。

  • ジセレカ
  • リンヴォック

JAK阻害薬は内服で治療できる利点がありますが、感染症、血栓症、脂質異常、帯状疱疹などに注意が必要です。治療開始前後に血液検査や感染症チェックを行い、安全性を確認しながら使用します。

※生物学的製剤やJAK阻害薬を使用する場合には、治療効果だけでなく安全性の確認も重要です。治療開始前には、結核、B型肝炎、C型肝炎、感染症の既往、ワクチン接種歴、血液検査結果などを確認します。治療中も、発熱、咳、息切れ、帯状疱疹を疑う皮疹などがないかを確認しながら、定期的に血液検査を行います。

⑤ 経口α4インテグリン阻害薬

カログラ錠は、炎症細胞が血管から腸管へ移動する過程を抑える内服薬です。
5-ASA製剤で効果が十分でない中等症の潰瘍性大腸炎に対して使用を検討します。

当院では、潰瘍性大腸炎治療薬としてカログラ錠の処方を行っています。

当院のIBD専門外来で行っていること

基幹病院と連携しながら、地域で継続診療

IBDでは、入院治療、手術、重症感染症への対応、小腸病変の精密検査など、基幹病院での診療が必要になる場面もあります。当院では、クリニックで対応可能な診療を丁寧に行いながら、重症例や専門的検査が必要な場合には、適切な医療機関と連携します。

症状を抑えるだけでなく、腸の炎症を確認し、そして炎症を落ち着かせることを目指します

IBDの治療では、腹痛・下痢・血便などの症状を改善することが大切です。一方で、症状が軽くなっても腸の炎症が残っている場合があります。炎症が残った状態が続くと、再燃や合併症につながることがあるため、当院では症状だけでなく、血液検査、便検査、内視鏡検査などを組み合わせて病状を確認します。

治療の目標は、症状を落ち着かせるだけでなく、できるだけ炎症を抑えた状態を維持し、日常生活・仕事・学校生活を続けやすくすることです。

IBDの検査・病状評価

IBDの診療では、症状だけでなく、腸の炎症の程度や広がりを確認することが重要です。当院では、必要に応じて以下の検査を組み合わせて病状を評価します。

・血液検査:炎症反応、貧血、栄養状態、薬剤副作用などを確認します。
・便培養検査:感染性腸炎との鑑別や、腸管炎症の評価に役立ちます。
・大腸内視鏡検査:炎症の範囲、重症度、治療効果、大腸がん・異形成の有無を確認します。
・腹部エコー・CT・MRIなど:必要に応じて、小腸病変、狭窄、膿瘍などの評価目的で基幹病院と連携します。

クローン病では小腸・肛門病変にも注意します

クローン病は大腸だけでなく、小腸や肛門周囲にも病変を認めることがあります。腹痛、下痢、体重減少だけでなく、肛門周囲の腫れ、痛み、痔ろうをきっかけに診断されることもあります。

当院では、大腸内視鏡検査で評価できる範囲を丁寧に確認し、小腸病変、狭窄、膿瘍などが疑われる場合には、CT・MRI・小腸内視鏡などが可能な基幹病院と連携して診療を行います。

 

大腸がん・異形成サーベイランス

潰瘍性大腸炎では、病気の範囲が広い場合や罹患期間が長い場合、大腸がんや異形成に注意が必要です。症状が落ち着いている時期にも、定期的な大腸内視鏡検査で大腸の状態を確認することが大切です。

よくあるご質問

Q. IBD専門外来は予約が必要ですか?

A. 症状や診療内容によって異なります。血便を伴う場合は、予約不要の血便迅速外来を受診してください。現在治療中の方、薬剤調整や難病申請の相談を希望される方は、これまでの検査結果、お薬手帳、紹介状があればご持参ください。

血便・便潜血陽性迅速外来は予約不要(詳しくはこちら)

Q. 他院で治療中でも相談できますか?

A. 可能です。現在の治療内容、過去の内視鏡検査結果、血液検査結果、使用薬剤、副作用歴などを確認したうえで、当院で継続可能な診療内容をご提案します。重症例や入院治療が必要な場合は、基幹病院と連携します。

Q. 症状が落ち着いていても通院は必要ですか?

A. 必要です。IBDは再燃と寛解を繰り返す病気であり、症状がなくても炎症が残っている場合があります。再燃予防、薬剤副作用の確認、内視鏡によるサーベイランスのため、定期的な通院が大切です。

Q. 難病医療費助成制度について相談できますか?

A. 相談可能です。潰瘍性大腸炎・クローン病は指定難病であり、病状や治療内容によって医療費助成の対象となる場合があります。当院では、難病指定医として臨床調査個人票の作成にも対応しています。

 
 

すでに他院でIBDと診断されている方は、可能な範囲で以下をご持参ください

  • 紹介状(診療情報提供書)
  • お薬手帳(または現在使用中の薬剤名がわかるもの)
  • 薬剤中止理由、副作用歴
  • マイナ保険証
  • 難病医療受給者証(お持ちの方は)
  • これまでの内視鏡検査結果
  • 病理検査結果
  • 血液検査、便中カルプロテクチン、LRGなどの検査結果
  • CT・MRIなど画像検査の結果
  • 結核・肝炎等の感染症検査歴

受診の流れ

血便・強い下痢・腹痛がある方

予約不要の血便迅速外来をご利用ください。症状や診察所見から、必要に応じて早期の大腸内視鏡検査を検討します。

すでにIBDと診断されている方

可能であれば、紹介状、お薬手帳、過去の内視鏡検査結果、血液検査結果、難病医療受給者証をご持参ください。現在の治療内容を確認し、当院で継続可能な診療内容をご提案します。

薬剤変更・難病申請について相談したい方

これまでの治療歴や副作用歴、検査結果を確認したうえで、治療選択肢や申請書類についてご相談を承ります

参考文献

日本消化器病学会:炎症性腸疾患(IBD)診療ガイドライン2020

難病情報センター:指定難病患者への医療費助成制度のご案内

STRIDE-II:Selecting Therapeutic Targets in IBD

AGA Clinical Practice Guideline on Biomarkers for IBD

この記事の執筆者

理事長・院長 永田 浩一

略歴
1996年 国立群馬大学医学部医学科卒業
1996年-2001年 東京女子医科大学 附属第二病院(現 足立医療センター) 外科
2001年-2007年 昭和大学 横浜市北部病院 消化器センター
2007年-2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科
2011年-2014年 亀田メディカルセンター 消化器科・放射線科 部長
2014年-2015年 NTT東日本伊豆病院 健診センター 特任部長
2015年-2019年 国立がん研究センター 検診研究部 検診評価研究室長
2018年4月-現在 国立がん研究センター 中央病院 検診センター (併任)
2019年4月-2026年3月 福島県立医科大学 消化器内科学講座 特任教授

資格
消化器内視鏡認定医・専門医・指導医
消化器病専門医・指導医
消化器がん検診総合認定医・消化器がん検診指導医
外科認定医・認定登録医
胃腸科専門医
難病指定医
便通マネージメントドクター
アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員
アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員
医学博士(昭和大学):学位論文
Polyethylene glycol solution (PEG) plus contrast-medium vs. PEG alone preparation for CT colonography and conventional colonoscopy in preoperative colorectal cancer staging. Int J Colorectal Dis 2007; 22: 69-76.

学会役員やジャーナルの役職など
Honorary Editors-In-Chief (International Journal of Radiology), Editorial Board Member (World Journal of Gastroenterology, World Journal of Radiology, World Journal of Gastrointestinal Endoscopyなど7英文誌)
日本消化器内視鏡学会 関東支部評議員
消化管先進画像診断研究会(GAIA) 代表世話人
元 日本消化器がん検診学会 代議員
日本消化器がん検診学会 大腸CT検査技師認定委員会 副委員長
日本消化器がん検診学会 編集委員会委員
元 日本消化器がん検診学会 教育・研修委員会委員
元 日本消化器がん検診学会 編集委員会 用語集改訂小委員会委員
日本大腸検査学会 評議員

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME