メニュー

大腸ポリープ

大腸ポリープとは

大腸ポリープとは、大腸の粘膜に不要な細胞が過剰に作られることにより、大腸の粘膜面にできる良性腫瘍で、隆起することが多いのですが平坦なものもあります。大腸ポリープのほとんどは腺腫であり、初期段階では通常無害ですが、発見されずに長期間放置されると、がん死亡の主要原因の一つである大腸がんにつながるリスクがあります世界保健機関の国際がん研究機関(IARC)によると、2020年だけで推定200万人が大腸がんと診断され、この病気による死亡は約100万人と報告されています。大腸ポリープは、加齢、肥満、家族歴、過度の喫煙や飲酒、クローン病などが危険因子になると報告されています。大腸ポリープは、大腸や直腸のどこにでもできますが、S状結腸や直腸に多いと報告されています。

大腸ポリープの症状

大腸ポリープはそのサイズが大きくなって、便の通過を妨げない限り自覚症状はほとんどありません。硬い便が通る場所に大腸ポリープができると便が通過する際に擦れて出血することがあり、その場合は血便を生じます。便潜血検査は、目では見えないほど微量の血液が含まれる血便ではないかを調べる検査ですから、大腸ポリープが小さい場合ややわらかい便が通過する場所にあると陰性になってしまいます。また、便潜血検査では、痔などによって陽性になることもよくあります。さらに大腸ポリープが巨大化すると便秘や腹痛、下痢などの症状を起こすこともあります。

大腸ポリープの診断と治療

大腸腺腫は放置していると大腸がんになる前がん病変の可能性があります。発見された腺腫の大腸ポリープは検査中に切除する日帰り手術ができますので、これによって将来の大腸がん予防に結びつきます。大腸カメラ(大腸内視鏡検査)では、大腸全域の粘膜をすべて観察できます。また当院では、特殊光や画像処理、拡大などによって微小な病変もスピーディな発見を可能にしています。場所、サイズ、形状などに関係なく早期大腸がんや微小な大腸ポリープを見つけることができますし、その場で切除する日帰り手術で治療も終了します。切除した病変は回収して病理組織学的検査を行うことで確定診断につながります。

 大腸ポリープに対する内視鏡粘膜切除術(当院で治療症例。患者様には画像使用の許可・同意を頂いております)

 S状結腸に12ミリの隆起性病変を認めます。

 NBI(Narrow Band Imaging:狭帯域光)観察すると病変の粘膜構造が明瞭に観察することができます。表面の腺管構造が観察され、切除の必要のある腫瘍性の腺腫であることが分かります。

 取り残しがないように切除する必要するため、病変の下に生理食塩水を注入し病変を浮かび上がらせます。この操作により病変が完全切除されます。

 病変にスネアをかけて病変を一括切除します。

 病変が完全に切除されました。出血や穿孔(腸に穴が開くこと)などの合併症はありません。

 切除部位を内視鏡クリップでふさぎます。後日、出血することを予防します。

大腸がん死亡抑制に対する大腸カメラ(全大腸内視鏡検査)の有用性は、2012年にアメリカのNational Polyp Studyの長期報告によって証明されています。大腸カメラは、症状のない大腸がんを発見し早期の段階で治療を開始できるだけでなく、前がん病変である腺腫(adenoma)を発見し切除することができます。このため、大腸カメラは大腸がんの発生や死亡を直接的に抑制できる効果があるのです。しかも、大腸カメラは、大腸がんの検査法として最も感度と特異度が高い検査法です。

当院では地元の袋井市はもちろん、静岡県西部地方の掛川市、菊川市、磐田市、森町、浜松市、御前崎市などから、多くの患者様に大腸カメラ受診目的でご来院して頂いております。ご遠方の方でも安心して大腸カメラを受けて頂けるために、検査の開始時間を午前・午後の幅広い時間帯で柔軟に対応しています。大腸カメラをご希望の方はお気軽にご相談下さい。

検査のご予約はこちらからどうぞ。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME