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便秘の原因となる病気|大腸がん・腸閉塞・過敏性腸症候群など

便秘はよくある症状ですが、原因は一つではありません。食事量・水分量・運動不足・生活リズムの乱れによる便秘もあれば、過敏性腸症候群、大腸がん、大腸ポリープ、腸閉塞などの病気が背景にあることもあります。

特に「急に便秘になった」「便が細くなった」「血便がある」「体重が減ってきた」「お腹の張りや腹痛が強い」などの症状を伴う場合には、自己判断で市販薬を続けるのではなく、消化器内科で原因を確認することが大切です。

永田胃腸・消化器医院では、便秘の症状だけでなく、その背景に大腸の病気が隠れていないかを確認し、必要に応じて腹部レントゲン、血液検査、大腸カメラなどを組み合わせて診療を行っています。

このような便秘はご相談ください

次のような便秘は、単なる便秘ではなく、大腸や全身の病気が関係している可能性があります。

  • 最近になって急に便秘が始まった
  • 便が以前より細くなった
  • 血便がある
  • 便潜血陽性を指摘された
  • 体重減少や食欲不振がある
  • 強い腹痛やお腹の張りがある
  • 吐き気や嘔吐を伴う
  • 便秘と下痢を繰り返す
  • 排便後もすっきりしない
  • 市販薬を使っても改善しない
  • 以前と比べて便通のリズムが大きく変わった

便秘は「よくある症状」ですが、放置してよい便秘と、検査が必要な便秘があります。気になる症状が続く場合は、早めにご相談ください。

便秘とは

便秘とは本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態をいいます。一般的には週2回以上の排便のない状態が1か月以上続くこととの定義もありますが、排便習慣は個人差が大きく、便秘は一概に排便回数のみで定義されるものではなく、排便回数が少なくとも身体的症状が伴わなければ必ずしも便秘症にはなりません。

便秘の原因となる主な疾患

当院で行う検査

問診・診察

いつから便秘が始まったのか、便の硬さ、排便回数、腹痛や血便の有無、体重減少、内服薬、これまでの大腸検査歴などを確認します。

腹部レントゲン検査

便やガスのたまり具合、腸の拡張の有無などを確認します。お腹の張りが強い方や、腸閉塞が疑われる場合に有用です。

血液検査

炎症、貧血、脱水、甲状腺機能異常など、便秘に関係する全身状態を確認するために行うことがあります。

大腸カメラ

大腸がん、大腸ポリープ、腸管狭窄、炎症性腸疾患などを確認するために行います。血便、便潜血陽性、便が細くなった、急な便通変化、体重減少などがある場合には、大腸カメラによる確認が重要です。

便秘は原因に応じた対応が大切です

便秘の治療は、単に下剤を使えばよいというものではありません。

食事量や水分不足が中心の便秘、便が硬くなっている便秘、腸の動きが低下している便秘、便は直腸まで来ているのに出しにくい便秘、大腸がんや腸閉塞などの病気による便秘では、必要な対応が異なります。

永田胃腸・消化器医院では、便秘の症状を丁寧に確認し、必要に応じて検査を行ったうえで、生活習慣の見直し、食事指導、薬物療法、大腸カメラによる精密検査などを組み合わせて対応します。

便秘は原因に応じた対応が大切です

便秘の治療は、単に下剤を使えばよいというものではありません。
食事量や水分不足が中心の便秘、便が硬くなっている便秘、腸の動きが低下している便秘、便は直腸まで来ているのに出しにくい便秘、大腸がんや腸閉塞などの病気による便秘では、必要な対応が異なります。
永田胃腸・消化器医院では、便秘の症状を丁寧に確認し、必要に応じて検査を行ったうえで、生活習慣の見直し、食事指導、薬物療法、大腸カメラによる精密検査などを組み合わせて対応します。

食事・水分・運動・生活リズムの見直しは便秘改善の基本です。
一方で、便秘の背景に病気が隠れている場合には、生活改善だけでは不十分なことがあります。まずは危険な便秘ではないかを確認し、そのうえで生活改善や薬物療法を行うことが大切です。
食事や生活習慣による便秘対策については、「便秘症」のページで詳しく解説しています。

便秘と病気に関するよくある質問(Q&A)

Q. 昔から便秘体質なのですが、受診したほうがよい目安はありますか?

A. 体質だと諦めず、「これまでにない変化」があった時は受診を検討してください。 特に「急に便秘がひどくなった」「市販薬が効かなくなった」「お腹の張りが強い」といった症状は、腸の曲がり角や通り道に何らかのトラブル(ポリープやがん等)が起きているサインかもしれません。また、40歳以上で一度も大腸カメラ検査を受けたことがない方は、一度検査を受けることを強くお勧めします。

Q. 便秘で大腸がんを疑うべき症状はありますか?

A. 便秘に加えて、以下のような症状がある場合は注意が必要です。

  • 便が細くなった(鉛筆のような細さ)

  • 便に血が混じる、または黒っぽい便が出る

  • 最近、急に体重が減った

  • 便秘と下痢を繰り返す これらは腫瘍によって腸が狭くなっている時に見られる典型的な症状です。「ただの便秘」と自己判断せず、専門医にご相談ください。

Q. 市販の便秘薬を飲み続けても大丈夫ですか?

A. 長期間の服用、特に「刺激性下剤(センナ、アロエ、ダイオウなどを含むもの)」の常用には注意が必要です。 これらのお薬を長期間飲み続けると、腸を動かす神経がダメージを受けてしまい、かえって自力での排便が難しくなること(弛緩性便秘)があります。また、内視鏡検査を行うと、腸の粘膜が黒くなる「大腸メラノーシス」という状態が観察されることが多く、これは腸に負担がかかっているサインでもあります。 当院では、患者さんの腸の状態に合わせて、習慣性の少ないお薬(非刺激性下剤)への見直しや、根本的な便秘改善をご提案しています。

Q. 便秘の検査では、どのようなことをしますか?

A. まずは問診や触診、腹部エックス線検査(レントゲン)で腸のガスの溜まり具合や便の詰まりを確認します。
必要に応じて、腸の内部を直接観察できる「大腸カメラ検査」を行います。大腸カメラ検査は、便秘の真の原因(炎症、ポリープ、がん等)を特定することが可能です。

Q. 大腸カメラは痛そうで不安です。

A. 当院では、患者さんの苦痛を最小限に抑えるための工夫を行っています。
鎮静剤(静脈麻酔)を使用することで、ウトウトと眠っているような状態で検査を受けていただくことが可能です。また、炭酸ガスを使用して検査後のお腹の張りを軽減するなど、消化器内視鏡専門医・指導医が細心の注意を払って行いますので、どうぞご安心ください。

市販の便秘薬でごまかしていませんか?

便秘薬を飲み続けることで、腸の動きがさらに悪くなる「大腸メラノーシス」を引き起こしたり、がんの発見が遅れたりするリスクがあります。当院では、苦痛に配慮した「静脈麻酔下での大腸カメラ」を行っております。原因がわからない便秘でお悩みの方は、一度お気軽にご相談ください。

参考文献

日本消化管学会 編.便通異常症診療ガイドライン2023―慢性便秘症.南江堂,2023.

Chang L, et al. AGA-ACG Clinical Practice Guideline: Pharmacological Management of Chronic Idiopathic Constipation. Gastroenterology. 2023.

Serra J, et al. European Society of Neurogastroenterology and Motility Guidelines on Functional Constipation in Adults. Neurogastroenterol Motil. 2020.

日本消化器病学会 編.機能性消化管疾患診療ガイドライン2020―過敏性腸症候群(IBS)(改訂第2版).南江堂,2020.

Lacy BE, et al. ACG Clinical Guideline: Management of Irritable Bowel Syndrome. Am J Gastroenterol. 2021.

国立がん研究センター.有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン 2024年度版.

US Preventive Services Task Force. Screening for Colorectal Cancer: US Preventive Services Task Force Recommendation Statement. JAMA. 2021.

Hassan C, et al. Post-polypectomy Colonoscopy Surveillance: ESGE Guideline. Endoscopy. 2020.

急性腹症診療ガイドライン出版委員会 編.急性腹症診療ガイドライン2015.

ten Broek RPG, et al. Bologna Guidelines for Diagnosis and Management of Adhesive Small Bowel Obstruction: 2017 Update. World J Emerg Surg. 2018.

van der Schoot A, et al. The Effect of Fiber Supplementation on Chronic Constipation in Adults: An Updated Systematic Review and Meta-analysis of Randomized Controlled Trials. Am J Clin Nutr. 2022.

この記事の執筆者

理事長・院長 永田 浩一

略歴
1996年 国立群馬大学医学部医学科卒業
1996年-2001年 東京女子医科大学 附属第二病院(現 足立医療センター) 外科
2001年-2007年 昭和大学 横浜市北部病院 消化器センター
2007年-2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科
2011年-2014年 亀田メディカルセンター 消化器科・放射線科 部長
2014年-2015年 NTT東日本伊豆病院 健診センター 特任部長
2015年-2019年 国立がん研究センター 検診研究部 検診評価研究室長
2018年4月-現在 国立がん研究センター 中央病院 検診センター (併任)
2019年4月-2026年3月 福島県立医科大学 消化器内科学講座 特任教授

資格
消化器内視鏡認定医・専門医・指導医
消化器病専門医・指導医
消化器がん検診総合認定医・消化器がん検診指導医
外科認定医・認定登録医
胃腸科専門医
難病指定医
便通マネージメントドクター
アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員
アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員
医学博士(昭和大学):学位論文
Polyethylene glycol solution (PEG) plus contrast-medium vs. PEG alone preparation for CT colonography and conventional colonoscopy in preoperative colorectal cancer staging. Int J Colorectal Dis 2007; 22: 69-76.

学会役員やジャーナルの役職など
Honorary Editors-In-Chief (International Journal of Radiology), Editorial Board Member (World Journal of Gastroenterology, World Journal of Radiology, World Journal of Gastrointestinal Endoscopyなど7英文誌)
日本消化器内視鏡学会 関東支部評議員
消化管先進画像診断研究会(GAIA) 代表世話人
元 日本消化器がん検診学会 代議員
日本消化器がん検診学会 大腸CT検査技師認定委員会 副委員長
日本消化器がん検診学会 教育・研修委員会委員
日本消化器がん検診学会 編集委員会 用語集改訂小委員会委員
日本大腸検査学会 評議員

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