メニュー

大腸がんは血液検査でわかりますか?

「大腸がんは血液検査で分かる?」永田胃腸・消化器医院が解説します

  • 「健康診断の血液検査で異常がなければ、大腸がんの心配はないの?」
  • 「血液検査だけで大腸がんが見つかるって聞いたけど本当?」
  • このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。手軽に受けられる血液検査で病気が分かるなら、それに越したことはありませんよね。 静岡県袋井市の永田胃腸・消化器医院では、患者さんの大腸がんに関する様々な疑問にお答えし、適切な検査の重要性をお伝えしています。この記事では、「大腸がんと血液検査」の関係について詳しく解説し、大腸がんの早期発見のために本当に大切なことをお伝えします。

    結論:「血液検査だけで大腸がんの確定診断はできません」

    まず、最も大切なことからお伝えします。通常の健康診断で行われる血液検査だけで、大腸がんの有無を確定的に診断することはできません。 「血液検査で異常なしだったから安心」と油断してしまうのは危険です。なぜなら、早期の大腸がんの場合、血液検査に異常が現れないことがほとんどだからです。

    なぜ血液検査だけでは大腸がんが見つかりにくいのか?

    腫瘍マーカーは早期がんでは上昇しにくい

    大腸がんの検査と聞いて、「腫瘍マーカー」という言葉を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。確かに、CEA(癌胎児性抗原)やCA19-9といった腫瘍マーカーは、がんの診断補助や治療効果の判定、再発の有無を確認するために用いられます。 しかし、これらの腫瘍マーカーは、早期の大腸がんではほとんど上昇しません。多くの場合、がんが進行してある程度の大きさになっていたり、他の臓器に転移していたりする段階で初めて上昇することが多いのです。そのため、腫瘍マーカーが正常値だからといって、大腸がんがないとは言い切れないのです。

    一般的な血液検査項目ではがんを直接発見できない

    一般的な健康診断で行われる血液検査(肝機能、腎機能、血糖値、コレステロール値など)は、身体の様々な機能の状態を知るためのものです。これらの項目に異常があったとしても、それが直接「大腸がんである」と特定できるわけではありません。 例えば、貧血が進んでいる場合に大腸がんが疑われることはありますが、これはがんからの出血が原因である可能性を示す間接的な所見であり、貧血=大腸がんではありません。

    がんの位置や形態が血液に影響しない場合がある

    大腸がんが発生しても、がんの場所や大きさ、性質によっては、血液中に特別な物質を放出したり、全身の状態に影響を与えたりするまでに時間がかかることがあります。特に早期がんでは、ほとんど自覚症状もなく、血液検査にも変化が現れないことがほとんどです。

    大腸がんの早期発見に本当に重要な検査とは?

    血液検査だけでは不十分であるならば、大腸がんを早期に見つけるためにはどのような検査が有効なのでしょうか。

    便潜血検査(大腸がん検診)

    便潜血検査は、目に見えない血液が便に混じっているかどうかを調べる検査です。大腸がんやポリープから出血がある場合に陽性となります。比較的簡便に受けられるため、自治体などで行われている大腸がん検診の主流となっています。

    【ポイント】

    メリット

    簡便で身体への負担が少ない、費用が安い。

    デメリット

    陽性でもがん以外の原因(痔など)で出血している場合がある。また、がんやポリープがあっても出血していない場合は陰性となる(偽陰性)ため、がんを見逃す可能性がある。

    便潜血検査で陽性となった場合は、必ず精密検査(大腸カメラ検査)を受ける必要があります。陰性だった場合でも、数年おきに定期的に受けることが推奨されています。

    大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)

    現在、大腸がんの最も正確で確実な診断方法は、大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)です。 大腸カメラ検査では、肛門から細いスコープを挿入し、大腸の内部を医師が直接目で見て観察します。

    【ポイント】

    メリット

    大腸の粘膜全体を直接観察できるため、小さながんやポリープも発見しやすい。 疑わしい病変があれば、その場で組織の一部を採取(生検)して精密検査に出せる。 ポリープが見つかった場合は、その場で切除することも可能。(これにより、将来のがん化を予防できる)

    デメリット

    事前の下剤服用が必要、検査中の不快感や痛みを感じる場合がある(当院では最大限の配慮をしています)。

    大腸カメラ検査は、大腸がんの早期発見・早期治療、そして予防に繋がる、非常に有用性の高い検査です。

    どのような時に大腸カメラ検査を検討すべきか

    以下のような症状や状況がある方は、早めに消化器内科を受診し、医師に相談して大腸カメラ検査を検討することをお勧めします。

  • 便潜血検査で陽性だった方
  • 便に血が混じる、真っ赤な血が出る(血便)、黒っぽい便が出る
  • 便が細くなった、残便感がある、便秘や下痢が続くなど、排便習慣の変化
  • 腹痛、腹部膨満感、お腹の不快感が続く
  • 原因不明の体重減少がある
  • 血縁者に大腸がんの方がいる(家族歴)
  • 過去に大腸ポリープを指摘されたことがある
  • 40歳を過ぎたら、特に症状がなくても一度検査を検討する
  • 永田胃腸・消化器医院からのメッセージ

    「血液検査で大丈夫だったから」と安心しきってしまうのは、大腸がんの早期発見の機会を逃してしまう可能性があります。 大腸がんは、早期に発見すれば高い確率で完治が期待できる病気です。症状がない段階で見つけることができれば、治療の選択肢も広がり、身体への負担も少なく済みます。 永田胃腸・消化器医院では、患者さんの不安を解消し、苦痛の少ない大腸カメラ検査を提供することに力を入れています。大腸がんの心配がある方、適切な検査を受けたい方は、どうぞお気軽に当院にご相談ください。 あなたの健康を守るために、私たち永田胃腸・消化器医院が全力でサポートいたします。

    ▲ ページのトップに戻る

    Close

    HOME