大腸カメラの当日は絶食ですか?
「大腸カメラの当日は絶食ですか?」永田胃腸・消化器医院が検査前の疑問にお答えします
- 「大腸カメラ検査を受けることになったけど、当日は何も食べられないの?」
- 「前日はどうしたらいいの?水やお茶もダメ?」
大腸カメラ検査を控えている患者さんから、このようなご質問をよくいただきます。検査を成功させるためには、事前の準備、特に食事制限が非常に重要です。 静岡県袋井市の永田胃腸・消化器医院では、患者さんが安心して検査を受けられるよう、検査前の準備についても丁寧にご説明しています。この記事では、大腸カメラ検査当日の食事について、皆さんの疑問を解消し、スムーズに検査を受けていただくための情報をお届けします。
大腸カメラ検査の目的は「きれいな大腸」
大腸カメラ検査の最も大切な目的は、大腸の粘膜をすみずみまでクリアに観察することです。そのためには、大腸の中に便が残っていると、ポリープや病変を見落としてしまう可能性があります。例えるなら、泥だらけの窓ガラスから外を見ようとするようなものです。これでは、小さなホコリさえ見つけるのは難しいですよね。
だからこそ、検査前に腸の中を完全に空っぽにするための準備が必要となるのです。この準備が不十分だと、検査時間が長くなったり、最悪の場合、正確な診断ができなかったりして、再検査が必要になることもあります。
検査当日の食事は「原則絶食」です
結論から申し上げると、大腸カメラ検査の当日は原則として絶食です。これは、消化器内に何も残っていない状態にするためです。 しかし、「何も食べられない」といっても、水分補給については少し異なります。
水分補給は「透明な飲み物」ならOK!
検査当日、口にして良いのは基本的に水やお茶(緑茶、麦茶など透明なもの)、透明なスポーツドリンク、または糖分の入っていない薄い経口補水液などです。これらは腸内に残りにくく、便として排出されることもありません。
【ポイント】
飲んで良いもの
水、麦茶、ほうじ茶、緑茶、スポーツドリンク(透明なもの)、経口補水液(透明なもの)
避けるべきもの
牛乳、ジュース(果肉入りや色が濃いもの)、コーヒー、アルコール類、固形物(飴、ガムなども含む)
特に、牛乳や色の濃いジュース、コーヒーなどは、腸壁に残りやすく、検査の妨げになるため避けてください。
検査前日からの食事にも注意が必要です
検査当日だけでなく、検査前日からの食事にも注意が必要です。一般的には、検査前日から消化に良いものを選んで食べるように指示されます。
検査前日の食事のポイント
消化の良い炭水化物
お粥、うどん(具なし)、食パン(バターなし)、素麺など
低脂肪で繊維質の少ないもの
白身魚(煮る・蒸す)、豆腐、卵(卵焼きなど)
避けるべきもの
食物繊維の多いもの: きのこ類、海藻類、こんにゃく、ごぼう、レンコン、豆類、果物(特に種のあるもの)
脂肪分の多いもの
肉類(特に脂身)、揚げ物、乳製品、ラーメン、カレー
刺激物
香辛料の多いもの、アルコール
具体的な食事内容については、検査前に当院や近隣薬局(すみれ薬局)から詳しくご説明する「検査前の食事についてのご案内」を必ずご確認ください。ご不明な点があれば、遠慮なくご質問ください。
なぜ、そこまで徹底した食事制限が必要なの?
「そこまでしなくても…」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、正確な診断のためには、腸内が完璧にクリーンであることが不可欠です。 例えば、小さなポリープや早期のがんなどは、数ミリ単位の非常に小さな病変です。これらが便のカスや食べ物の残りカスに隠れてしまうと、見つけることができません。そうなると、せっかく検査を受けたのに、重大な病気を見逃してしまうリスクが生じてしまいます。 当院では、患者さんの安全と正確な診断を最優先に考えています。そのため、少し大変に感じるかもしれませんが、指示された食事制限と下剤の服用をしっかりと守っていただくようお願いしています。
下剤服用も大切な検査前準備
大腸カメラ検査の当日は、多くの場合、ご自宅で大量の下剤を飲んでいただくことになります。この下剤を飲むことで、腸内に残った便を完全に洗い流します。 下剤の種類や服用方法、服用を開始する時間については、患者さんの状況に合わせて個別に詳しくご説明いたします。ご不安な点があれば、いつでもお気軽にお尋ねください。
ご不明な点は、いつでも永田胃腸・消化器医院にご相談ください
大腸カメラ検査の準備は、少し手間がかかるように感じるかもしれません。しかし、この準備が検査の成否、そして皆さんの健康を守る上で非常に重要であることをご理解いただけたら幸いです。 永田胃腸・消化器医院では、患者さん一人ひとりの疑問や不安に寄り添い、丁寧な説明とサポートを心がけています。「これで合ってるかな?」「少しでも不安なことがある」と感じたら、どうぞ遠慮なくご連絡ください。 あなたの健康のために、私たち永田胃腸・消化器医院が全力でサポートいたします。
参考文献
U.S. Multi-Society Task Force 実践ガイドライン(2014)
ESGE(European Society of Gastrointestinal Endoscopy)ガイドライン(Update 2019)
日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡ハンドブック 改定第2版 日本メディカルセンター
日本消化器がん検診学会 大腸がん検診マニュアル 2021年度 改訂版
この記事の執筆者
理事長・院長 永田 浩一
略歴
1996年 国立群馬大学医学部医学科卒業
1996年-2001年 東京女子医科大学 附属第二病院(現 足立医療センター) 外科
2001年-2007年 昭和大学 横浜市北部病院 消化器センター
2007年-2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科
2011年-2014年 亀田メディカルセンター 消化器科・放射線科 部長
2014年-2015年 NTT東日本伊豆病院 健診センター 特任部長
2015年-2019年 国立がん研究センター 検診研究部 検診評価研究室長
2018年4月-現在 国立がん研究センター 中央病院 検診センター (併任)
2019年4月-現在 福島県立医科福島県立医科大学 消化器内科学講座 特任教授(併任)
資格
消化器内視鏡認定医・専門医・指導医
消化器病専門医・指導医
消化器がん検診総合認定医・消化器がん検診指導医
外科認定医・認定登録医
胃腸科専門医
難病指定医
便通マネージメントドクター
アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員
アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員
医学博士(昭和大学):学位論文
Polyethylene glycol solution (PEG) plus contrast-medium vs. PEG alone preparation for CT colonography and conventional colonoscopy in preoperative colorectal cancer staging. Int J Colorectal Dis 2007; 22: 69-76.
学会役員やジャーナルの役職など
Honorary Editors-In-Chief (International Journal of Radiology), Editorial Board Member (World Journal of Gastroenterology, World Journal of Radiology, World Journal of Gastrointestinal Endoscopyなど7英文誌)
日本消化器内視鏡学会 関東支部評議員
消化管先進画像診断研究会(GAIA) 代表世話人
元 日本消化器がん検診学会 代議員
日本消化器がん検診学会 大腸CT検査技師認定委員会 副委員長
日本消化器がん検診学会 教育・研修委員会委員
日本消化器がん検診学会 編集委員会 用語集改訂小委員会委員
日本大腸検査学会 評議員
