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便が細くなった

「最近、便が以前より細くなった」

「鉛筆のような細い便や、平たいリボン状の便が続いている」

「少量ずつしか出ず、排便後もすっきりしない」

このような便の変化があると、「大腸がんではないか」と心配になる方も少なくありません。

便は、食事や水分量、便秘、腸の動き、ストレスなどの影響を受けるため、一時的に細くなることがあります。そのため、便が一度細くなっただけで大腸がんを意味するわけではありません。

一方で、大腸や直腸に病変があり、便の通り道が狭くなると、以前より便が細くなったり、便秘と下痢を繰り返したり、残便感が続いたりすることがあります。

便が細くなったときの重要なポイント
  • 一度だけ細い便が出ても、すぐに大腸がんとは限りません。
  • 便の太さだけで、大腸がんの有無を判断することはできません。
  • 「以前からの変化」「持続・反復」「ほかの症状の有無」が重要です。
  • 血便、残便感、体重減少、貧血などを伴う場合は早めに受診してください。
  • 便もおならも出ない、強い腹痛や嘔吐がある場合は速やかな受診が必要です。

便が細くなったとはどのような状態ですか?

便の太さには個人差があり、医学的に「何mm以下なら異常」という明確な基準はありません。

次のような変化を「便が細くなった」と感じる方が多くいらっしゃいます。

  • 以前より明らかに直径が細い
  • 鉛筆のように細長い
  • うどんやひものような形をしている
  • 平たく、リボン状になっている
  • 細く短い便が少量ずつ出る
  • 便が途切れ途切れに出る
  • 便意はあるのに十分な量が出ない
大切なのは、ほかの人の便と比較することではなく、「自分の普段の便から変化したかどうか」です。

一度だけ細い便が出ても、すぐに大腸がんとは限りません

便の太さや形は毎回同じではありません。便が軟らかいとき、便の量が少ないとき、便秘で少量ずつ排便したときなどには、一時的に細い便が出ることがあります。

その後、普段の太さの便に戻り、血便や腹痛などの症状がなければ、直ちに重大な病気を疑う必要はないことが多いです。

「以前より細い便が続く」場合はご相談ください

  • これまで普通だった便が急に細くなった
  • 鉛筆状、リボン状、平たい便が続いている
  • 細い便が何度も繰り返し出る
  • 以前より徐々に便が細くなっている
  • 便秘や下痢など、便通の変化も起きている
  • 排便しても便が残っている感じがする

便の外観だけでは原因を判断できません。変化が続く場合には、消化器内科・胃腸内科でご相談ください。

便の太さや形はどのように決まりますか?

便の形は、単に腸の太さだけで決まるものではありません。

  • 便に含まれる水分量
  • 便の量
  • 大腸の動き
  • 便が大腸内にとどまる時間
  • 直腸や肛門の開き方
  • 排便時のいきみ方
  • 骨盤底筋の働き
  • 大腸や直腸の通り道の広さ

そのため、腸に腫瘍がなくても、便秘や過敏性腸症候群、食事量の低下、排便時の筋肉の問題などによって便が細くなることがあります。

便が細くなる主な原因

1.一時的な便の軟らかさや便量の減少

食事量が少なかったとき、下痢気味のとき、水分量が変化したときなどには、便が十分な太さにならず、細く見えることがあります。

一時的な変化で、すぐに普段の便へ戻る場合は、病気ではないことも少なくありません。

2.便秘症

便秘では、硬い便が少量ずつ出たり、細く途切れた便が出たりすることがあります。

  • 強くいきまないと便が出ない
  • 硬い便やコロコロした便が出る
  • 排便回数が減った
  • 排便してもすっきりしない
  • お腹が張る
  • 何度もトイレに行きたくなる

ただし、これまで便秘ではなかった方が急に便秘になった場合や、便が細くなった状態が続く場合には、腸の通り道が狭くなっていないか確認が必要です。

便秘症の原因・検査・治療について詳しくはこちら

3.過敏性腸症候群

過敏性腸症候群では、大腸の動きや感覚が過敏になり、便秘、下痢、腹痛、細い便などがみられることがあります。

ストレスや睡眠不足、生活環境の変化によって症状が強くなることもあります。

ただし、過敏性腸症候群と判断する前に、大腸がん、炎症性腸疾患などの器質的な病気がないことを確認する必要があります。特に血便、貧血、体重減少、発熱を伴う場合には、自己判断せず受診してください。

4.直腸や肛門周囲の排便機能の問題

排便時に骨盤底筋や肛門の筋肉がうまく緩まないと、便が出口を通りにくくなり、細い便や少量の便しか出ないことがあります。

  • 肛門の手前で便が詰まる感じがする
  • 強くいきんでも出にくい
  • 排便に長い時間がかかる
  • 排便後も便が残っている感じがする
  • 何度もトイレへ行く

肛門の手術後などに肛門が狭くなっている場合も、便が細くなることがあります。

便が出きらない・残便感について詳しくはこちら

5.大腸の炎症や狭窄

潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸憩室炎などによって腸に炎症が起こると、便通が変化することがあります。

炎症を繰り返した結果、腸の一部が狭くなっている場合には、便が細くなったり、お腹が張ったりすることがあります。

血便、粘液便、下痢、腹痛、発熱などを伴う場合には、早めの診察が必要です。

6.大腸がん・直腸がんなどによる腸管の狭窄

大腸がんや直腸がんが進行し、便の通り道が狭くなると、便が以前より細くなることがあります。

特に直腸やS状結腸など、肛門に近い部分に病変がある場合には、次のような症状がみられることがあります。

  • 細い便や平たい便が続く
  • 便秘と下痢を繰り返す
  • 排便後も便が残っている感じがする
  • 便に血が混じる
  • 便の表面に血が付く
  • お腹が張る
  • 便の回数が増える
  • 少量ずつ何度も便が出る

ただし、便が細いという症状だけで、大腸がんと診断することはできません。反対に、太い便が出ているから大腸がんではないとも言い切れません。

大腸がんの症状・検査について詳しくはこちら

便が細いと大腸がんなのでしょうか?

便が細くなっただけで、大腸がんと決まるわけではありません。

便の太さは、便の硬さや水分量、食事量、腸の動き、肛門の開き方などでも変化します。そのため、「細い便」という一つの症状だけでは、大腸がんの有無を判断できません。

一方で、大腸がんによって腸の中が狭くなれば、便が細くなることはあります。

判断のポイントは次の3つです。
  1. 以前の便から明らかに変化したか
  2. その変化が続いている、または繰り返しているか
  3. 血便、残便感、腹痛、貧血、体重減少などを伴っているか

特に複数の症状を伴う場合には、早めに大腸の精密検査をご検討ください。

次の症状を伴う場合は早めに受診してください

便が細くなったことに加えて、次の症状がある場合は消化器内科・胃腸内科へご相談ください。

  • 血便がある、便に血が混じる
  • 便の表面やトイレットペーパーに血が付く
  • 便潜血検査で陽性を指摘された
  • 排便しても便が残っている感じがする
  • 便秘と下痢を繰り返す
  • 急に排便回数や便通のリズムが変わった
  • 腹痛や腹部膨満感が続く
  • 原因不明の体重減少がある
  • 食欲が低下している
  • 貧血を指摘された
  • 疲れやすい、息切れ、動悸がある
  • 大腸ポリープや大腸がんの治療歴がある
  • 血縁者に大腸がんになった方がいる
  • 40歳以上で新たに便通が変化した

年齢が若い方でも、症状が続く場合や血便などを伴う場合には、年齢だけを理由に放置しないことが大切です。

すぐに医療機関を受診すべき症状

次のような症状がある場合は、腸閉塞や強い炎症などが起きている可能性があります。

  • 便もおならも出なくなった
  • お腹が強く張って苦しい
  • 強い腹痛が続く
  • 吐き気や嘔吐を繰り返す
  • 発熱や冷や汗を伴う
  • 大量の血便が出る
  • 黒い便が出る
  • 急にぐったりした、顔色が悪い

このような場合は、通常の診療予約を待たず、救急医療機関を含めて速やかに受診してください。

便が細くなった場合に行う診察・検査

診察では、便の太さだけでなく、便通全体の変化や随伴症状を確認します。

受診時にお伝えいただきたいこと

  • いつから便が細くなったか
  • 毎回細いのか、ときどき細いのか
  • 便秘や下痢を伴っているか
  • 血液や粘液が混じっていないか
  • 残便感があるか
  • 腹痛やお腹の張りがあるか
  • 体重や食欲に変化がないか
  • 服用中の薬
  • 大腸ポリープ、大腸がんの既往歴
  • ご家族の大腸がん歴

血液検査

貧血、炎症、栄養状態などを確認します。大腸から少量の出血が続いている場合、目で見える血便がなくても貧血を生じることがあります。

腹部レントゲン・腹部エコー・CT検査

便やガスのたまり方、腸閉塞の可能性、腹部のほかの病気などを確認するために行うことがあります。

ただし、これらの検査だけですべての大腸粘膜の病変を否定できるわけではありません。

便が細くなった場合の大腸カメラ検査

大腸カメラ検査では、大腸や直腸の粘膜を直接観察できます。

大腸がん、大腸ポリープ、炎症性腸疾患、腸の狭窄などがないかを調べ、必要な場合には組織の一部を採取する生検を行います。

治療が適切と判断される大腸ポリープを発見した場合には、病変の大きさや形、患者様の体調などを確認したうえで、可能な範囲で同日に日帰り切除を行います。

静岡県西部・袋井市の鎮静剤を使用した大腸カメラについて

便潜血検査が陰性なら大腸カメラは不要ですか?

便潜血検査は、大腸がん検診として有用な検査ですが、大腸の病気を完全に否定する検査ではありません。

病変から常に出血しているとは限らないため、便潜血検査が陰性でも、大腸ポリープや大腸がんなどが見つかることがあります。

便が細くなった、血便がある、便通が急に変化した、体重が減ったなどの症状が続く場合には、次回の大腸がん検診を待たずに医療機関を受診してください。

永田胃腸・消化器医院の大腸カメラ検査

永田胃腸・消化器医院では、消化器内視鏡専門医・指導医、消化器病専門医が、便通異常や大腸疾患の診療を行っています。

大腸カメラ検査では、患者様の年齢、体調、基礎疾患、ご希望などを確認したうえで、鎮静剤を使用した検査に対応しています。

  • 消化器内視鏡専門医・指導医による検査
  • 鎮静剤を使用した苦痛に配慮した検査
  • 女性医師による検査日あり
  • 治療可能な大腸ポリープの日帰り切除に対応
  • 火曜日・土曜日のモーニング大腸カメラに対応
  • 胃カメラと大腸カメラの同日検査に対応

便が細くなっただけで大腸がんと決めつける必要はありません。しかし、症状が続いている場合には、便の見た目だけで自己判断せず、一度ご相談ください。

袋井市のほか、掛川市、磐田市、森町、菊川市、浜松市などからの受診にも対応しています。

受診・大腸カメラ検査をご希望の方へ

便が細くなったことについての診察は、消化器専門外来をご予約ください。

診察で症状、服用中のお薬、これまでの検査歴、基礎疾患などを確認し、大腸カメラ検査が必要かどうかを判断します。

※LINE・WEBでご予約いただくのは、大腸カメラ検査を受けるための事前診察です。

血便が出ている方・便潜血検査で陽性を指摘された方へ

血便が出ている方、便潜血検査で陽性を指摘された方は、予約不要の「血便・便潜血陽性迅速外来」を受診いただけます。

予約不要の血便・便潜血陽性迅速外来の受診方法はこちら

※便が細いという症状だけの場合は、通常の外来予約をお願いいたします。
※可能であれば午前の早い時間にご来院ください。診療状況、食事内容、体調などによっては、当日に大腸カメラ検査を実施できない場合があります。

よくあるご質問

Q.細い便が一度出ただけでも受診した方がよいですか?

一度だけで、その後は普段の便に戻り、血便、腹痛、残便感などもなければ、便の状態を確認しながら様子をみられることがあります。

ただし、細い便が続く、繰り返す、徐々に細くなる、ほかの症状を伴う場合はご相談ください。

Q.どのくらいの太さから異常ですか?

便の太さに明確な数値基準はありません。ほかの人との比較ではなく、「自分の普段の便と比べて明らかに細くなったか」が重要です。

Q.鉛筆のように細い便は大腸がんですか?

鉛筆状の便だけで大腸がんと判断することはできません。便秘や腸の動き、便の軟らかさなどでも細くなることがあります。

ただし、以前は普通だった便が急に細くなり、その状態が続く場合や、血便、残便感、体重減少、貧血などを伴う場合には、大腸カメラ検査を含めた評価をご検討ください。

Q.細い便と残便感が一緒にあります。大丈夫ですか?

便秘や排便機能の問題でも起こりますが、直腸やS状結腸の病気によって生じることもあります。症状が続く場合は、消化器内科でご相談ください。

Q.市販の便秘薬を飲んで様子をみてもよいですか?

以前から同じ便秘症状があり、警告症状がない場合には、便秘治療で改善することがあります。

一方、急に便が細くなった、強い腹部膨満がある、便もおならも出ない、血便や体重減少を伴う場合には、市販薬だけで様子をみず受診してください。

Q.便潜血検査が陰性でも受診が必要ですか?

便潜血検査が陰性でも、大腸の病気を完全に否定することはできません。症状が続く場合には、便潜血検査の結果だけで判断せずご相談ください。

Q.便が細い場合、大腸カメラ検査には健康保険が使えますか?

診察の結果、症状の原因を調べるために大腸カメラ検査が必要と医師が判断した場合は、原則として健康保険の対象になります。

まとめ

便が一時的に細くなっただけで、大腸がんと決まるわけではありません。

しかし、次のような場合には、大腸の病気が隠れていないか確認することが大切です。

  • 以前より明らかに便が細くなった
  • 細い便が続く、繰り返す
  • 徐々に便が細くなっている
  • 血便、残便感、便秘、下痢を伴う
  • 腹痛、腹部膨満、体重減少、貧血がある

便の形だけで自己判断せず、気になる変化が続く場合は、永田胃腸・消化器医院の消化器専門外来へご相談ください。

この記事の執筆・監修

理事長・院長 永田 浩一

消化器内視鏡認定医・専門医・指導医
消化器病専門医・指導医
消化器がん検診総合認定医・消化器がん検診指導医
胃腸科専門医
便通マネージメントドクター

院長・担当医師の経歴と資格はこちら

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