アニサキス症
海産魚介類の生食を原因とする寄生虫症の中でも、日本で最も多発するものがアニサキス症です。アニサキス症の発生は、刺身や寿司など海産魚介類の生食を嗜好する食習慣と強く関連することから、諸外国に比して圧倒的多数の症例が日本で発生しています。
魚介類の生食後数時間して、激しい上腹部痛、悪心、嘔吐をもって発症するのが胃アニサキス症の特徴で、人体症例の大半がこの症状を呈します(劇症型胃アニサキス症)。
治療法に関しては、胃アニサキス症では胃内視鏡検査時に胃粘膜に穿入する虫体を見つけ、これを鉗子で摘出します。当院でも施行可能ですので、心当たりのある方はご相談ください。
アニサキス迅速外来のご案内
静岡県近海の美味しい刺身(サバ、イカ、サンマ、アジ、イワシ、カツオなど) にはアニサキスが寄生していることがあります。
刺身を食べた当日・翌日の腹痛・嘔吐に対して「アニサキス迅速外来」を行っています。
当院の検査は通常、完全予約制のため予約のある患者様を優先していますが、お刺身食後に急に胃痛が出現したアニサキスによる食中毒が疑われる患者様は、 予約の有無に限らず、可能な限り当日中に診察し、迅速に胃カメラ検査を実施いたします。
アニサキスとは
お刺身にいる糸状の寄生虫です。
冷凍していない新鮮なお刺身(サバ、イカ、サンマ、アジ、イワシ、カツオなど)を食べると、アニサキスが胃・腸の壁に喰いつき、食後数時間後に、激しい上腹部痛・嘔吐をきたすことがあります。
アニサキスは、内視鏡により除去することが可能です。
対象となる患者様
お刺身(サバ、イカ、サンマ、アジ、イワシ、カツオなど)を食べた当日・翌日の胃痛・腹痛・嘔吐などの症状をきたした患者様。
アニサキス迅速外来でできること
当院では、以下のような専門的な診療で胃痛の原因を解明し、適切な治療を行うことができます。
消化器の専門医・指導医による診察
消化器の専門医による迅速な胃カメラ検査・アニサキス除去術
ご来院時のお持物
外来のご予約は不要ですが、来院時に受付で「アニサキス迅速外来を希望する」とお伝え下さい。
保険証を必ずご持参ください。
注意事項
胃内をくまなく詳細にアニサキスが寄生していないか観察し確実に摘出するためには、胃の中がからっぽであることが望ましいです。
そのため、食事してから3~4時間以上経過してから、胃カメラ検査にご案内いたします。
胃カメラ検査の際に鎮静剤を希望される場合は、帰りの運転は控えていただきます(院内駐車場に翌朝まで駐車することも可能です。)